中島 渉 NAKAJIMA AYUMI

弱虫ペダルサイクリングチーム/立教大学自転車競技部

全日本選手権RRを終えて

この日のために多くに選手が全身全霊を尽くしてきた。去年の苦い思い出を繰り返さないよう、練習し調整してレースに臨んだ。

だが、2週間前の個人ロード選手権では体調を崩していた事もあり、調子が本当に悪く、正直自信を持って挑める状態ではなかった。

 



それでも今できることを行い、体調を早く治し暑さに慣れる練習も行った。今できるベストを尽くそうと考えた。香山さんも言っていたが、120%を出してレースに臨むそう決めたから。

 

 

学校等もあったため金曜日の朝イチの飛行機で広島に到着し、軽く足を回してマッサージをして頂いた。

 

レースは8:00スタートと早く、4:30に起床し3時間前には朝食を済ませた。

暑さもあったため水分補給はこまめにとり、アップも体を軽く動かす程度にした。

如何に内蔵に負担を減らし、最後までレースに残れるかを考え、スタート前は氷と水で体を冷やしてスタートした。



最後まで完走できるか不安が強かったが、今できる力の全部を出し切る気持ちで走り前半からレースを動かして行った。もちろんの如く最初からアタック合戦になりハイペースな状態で進んでいく。2周目の池の登りのところでさらにペースアップがあり集団が長く伸びたタイミングで少し飛び出した。下りに入って単独だったが何人かのジャンプを想定し踏み続け、案の定3人がジャンプしてきた。集団が牽制し止まっているのが見えたので4人で回していき逃げ切りをめざす。メンバーは自分と日体の選手の2人がメインとなり、残りの2人は少しきつそうだったためなかなかペースが上がらない。集団とは30秒から1分半程度のアドバンテージで周回を重ねていった。5周目を消化して6周目に入るタイミングで集団がペースアップし吸収され、振り出しに戻ってしまった。6周目に4人ほどの逃げができ、そこに五十嵐選手が乗ったがドロップしてしまう。逃げが協力であったため集団もジャンプを図ろうとする選手が多く見られた。池の登りで香山選手が乗った数人のアタックがあり、そこに少し遅れて集団から強力なメンバーのジャンプがあった。そこに岩田選手が反応し、自分は集団を抑え見送る形となった。この時、今回の全日本の優勝者はここから出ると分かった瞬間でもあった。反応できる位置にいたが、反応できる足がなかった。最後に出来ることがチームメイトを送り出すことだった。



予想通り逃げのメンバーは優勝候補を数名連れていき、強力なものとなった。タイム差も縮まらず、逃げ切りとなり2位に岩田選手3位に香山選手が入った。自分はラスト1周の集団のペースアップから脱落し最後は細川選手とゴールした。

チームメイトの結果はとても嬉しく、刺激を貰った。その反面とても悔しい。去年とは違い出し切って負けた。だからもっと強くなって来年に向けて頑張るしかない。

 

 

この日のために手厚いサポート・応援して頂いた方々、本当にありがとうございました‼︎